手術前日(1/12)
午前10時に病院へ。入院手続きを済ませると病室に案内されました。
病室は4人部屋、窓際のベッドでした。3年前に入院したときはブラウン管のテレビだったのが液晶テレビに交換されていました。
時代は進んでいるんですねぇ。
ベッドで着替えたり荷物の整理などをしていると看護婦さんがやってきて今日と明日の流れを説明してくれました。
その紙を見るとありました、この言葉。
手術後
点滴をし、尿道カテーテルを入れ、〜
やっぱりカテーテルかよぅ。
この日は初めに麻酔科の診察がありました。
そこでは全身麻酔についての説明がありました。健康体なので特に問題はないとのこと。
最後に「救命士の気道挿入実習に協力していただけますか?」と質問があったので「いいッスよ」と気軽に返事。
救命士のレベルアップのためですからね。喜んで協力しますよ。
その場で担当の救命士を紹介されて書類にお互いにサインしました。
次は毛剃り。
左足の膝から下の毛を全て剃られました。
ツルッツル!
そしてこの日は部長回診がありました。
ぞろぞろと大勢で回ってきて数秒診て去っていってしまうことは前回の入院で経験済み。
看護婦さんに「あれいらないッスよ」と言っても通じるわけがありません。
「ベッドにいてね」と優しく微笑みながら諭されました。
で、部長先生が大勢引き連れて私のベッドにやってきました。
主治医が「なんちゃらかんちゃらのステージ3で明日オペです」と部長に説明。
部長「怪我としてはたいがいひどい怪我ですから。しっかり治してください」とのお言葉をいただきました。
俺「は、はあ」
こんな感じで部長回診終了。
夕方、父親が実家の群馬からやってきました。
父親「バカが」
俺「お父さんも昔スキーで骨折したじゃん。一緒一緒!」
その後、主治医から手術に関する説明がありました。
レントゲン写真を改めて見ながら説明。
足首内側の骨と腓骨の骨折に加えて、足関節の骨のずれ具合から外側の靭帯も損傷していると考えられるとのこと。
処置としては内側の骨をネジで固定し、外側の靭帯を固定するためにプレートとネジを入れましょうと絵を描いて説明してくれました。
本来ならば不安に思うところなのですが、私の交通事故にあった友人が同じような怪我をして同じ病院で手術して無事に治っているので、「あいつと同じかよー」と思うぐらいで手術に関しては特に不安などはありませんでした。
それよりも手術前後の拷問が心配でした。
消灯は午後9時半。
翌日、ウンコがちゃんと出るように下剤を飲んでから就寝。
手術当日(1/13)
午前6時、起床。
本来なら8時に朝食なのですが、手術日なので食事はできません。
そしてやってきました第一の拷問。
浣腸!
看護婦さん「浣腸しましょうね」
俺「手術でこれが嫌なんスよ」
看護婦さん「私も手術するんだったら嫌ですよこれ」
俺「ですよねー」
なんとか先に延ばそうと思って
俺「浣腸ってどういうメカニズムなんですか?」
看護婦さん「えーっと、お尻から入れると腸の中をあがっていって腸を刺激して出しやすくしてあげるー、みたいな感じですよ」
俺「なるほどー」
と、よくわかりませんでしたが結局浣腸は避けて通れないので、ベッドの上で寝っ転がって膝を曲げて横向きになりパンツを半分おろす俺。
にゅるっと肛門に入れられて注入完了。
看護婦さん「3分から5分待ってから出してくださいね。それで出したら流さずに呼んでくださいね」
俺「へーい」
シャー!
ブリッ、ブリブリッ!
浣腸を経験したこと無い人のために説明しよう。
浣腸をされると下痢でお腹が痛いときのような感じでお腹がもぞもぞっとします。
便座に座って肛門の力を緩めると初めに液体がシャー!と流れ出ます。恐らくこれは浣腸の液体です。
次にウンコがブリッと出てきます。
浣腸をされたときに肛門にグリスの様なものが付いているのでウンコはスルッとスムーズに出てきます。
俺「ふぅ」
さて看護婦さんを呼ぶか、といってもパンツを下ろして便座に座ったままでは恥ずかしくて呼べません。
ウォシュレットでお尻を洗浄し、紙で拭きました。
が、その紙を便器内に捨ててしまうと看護婦さんがウンコを確認することをできません。
したがって、そのお尻を拭いた紙を手に持って、ズボンをちゃんとはいてから看護婦さんを呼びました。
看護婦さんに確認してもらうと、ウンコの量的にはOK。
看護婦さん「まだ残ってるような感じはありますか?」
残ってると答えると再び浣腸されるので、
俺「いや、もう出ないッス」
ということで浣腸終了。
手術前の最大の難関をクリアしました。
浣腸後、手術着に着替えてから点滴をされました。
この点滴はルートキープと言って、麻酔や抗生物質を刺すコネクターが付いているものでした。
手術は午後12時半からの予定でしたが、前の人に時間がかかったらしく1時間程度遅れて始まりました。
手術室までは車イスで移動。
準備室のようなところで床が動くベッドに乗せられました。
そしてその床が動いて手術台に移動しました。
手術台に乗せられて手術室へ。
まず血圧計や心電図モニターを付けられました。
そして麻酔を点滴の所から注入されました。
腕になにやら冷たいものが入ってくるように感じ、
自分の心拍数のモニター音が少しゆっくりになったのを数秒聞いたところまでは覚えていますが、
ここで記憶はブッツリ途絶えています。
手術中
約1時間半で手術は終了したらしいです。
その後麻酔が覚めたりするのを待ってからベッドに乗せられて病室に帰ってきました。
麻酔から目覚めたときに感じたことはただ一つ「寒い!」ということだけ。
ベッドに移される間も「寒いー!寒いー!」と言っていたような気がします。
ベッドに乗せられて病室に戻るときには目が覚めていて「おー、今回は意識がはっきりしているぞ俺」とか思ってたのですが、今ではその時のことをほとんど思い出せません。
病室に戻ってきてからはやはり記憶があやふやです。
看護婦さんが何回か血圧を測りに来たことや、
「足が圧迫されて痛い」と言ったら足の下に何かを敷いて高くしてくれたことや、
主治医が見に来てくれたことなどは覚えていますが、これらがいつどんな順番だったのかは覚えていません。
記憶がはっきりと残っているのは、麻酔科の先生が酸素マスクを外しに来てくれた時からです。
この時で午後6時頃だったような気がします。
その頃ちょうど他の患者さんは晩ご飯。
ベッドの上に寝かせられながら「腹減ったー」とつぶやきましたが誰も聞いてくれませんでした。
しばらくして頭がはっきりしてきたところで体を起こして自分の状態を確認しました。
布団をまくり上げて足を見ると既にギプスで固められていました。
俺「おおー!いつの間に!」
そしてもう一カ所確認。
自分の体からベッドの横の袋につながっているチューブを恐る恐る触ってみると、
ビクッ!
ぐ、ぐはー
やっぱり入れられてるのかぁ、カテーテル・・・
この尿道カテーテルこそが手術後の恐怖!
たまに看護婦さんがベッド横の袋に溜まった尿の量を確認して袋をゆさゆさとするたびに、
その衝撃がチューブを伝わり私の股間を直撃します。
また、ついうっかり変な妄想してしまい股間を刺激するようなことになると激痛が襲います。
これが現代の拷問、尿道カテーテルなんです!
友人はこのカテーテルの痛みに耐えきれず夜中に管を抜いてもらったようですが私はそんなチキン野郎ではありませんでした。
「この痛みこそが新たな力を生み出すのだっ!」
そんなことは言いませんが、じっとしていれば違和感がありますが痛みはないのでがんばって翌朝まで耐えました。
うん、がんばったよ、俺。
そして朝食後、尿道カテーテルを抜いてもらうときが来ました。
こんな時に担当する看護婦さんが浜崎あゆみに似た俺の超お気に入りのかわいい看護婦さん。
うれしいやら恥ずかしいやら。複雑な男心です。
まずパンツを膝の辺りまではかせてもらいました。
次にカテーテルにくっついているバルーンから水を抜き取りました。
膀胱内でこのバルーンを膨らませて管が抜けないようになっているしくみらしいです。
最後に一気に管を抜き出しました。抜き出されるとき、おしっこが出るような感覚と痛みが交じった奇妙な感覚です。なんともいえません。
そしてパンツをはいて完了!
この後は体をおしぼりで拭いてもらい、ジャージに着替えました。
数日間はおしっこをしたときに尿道に痛みを感じましたがその痛みも徐々に消えていきました。
こうして長い入院生活が始まりました。
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